お伺いしましたの意味や使い方・ビジネスシーンでの正しい敬語表現

「お伺いしました」というフレーズは、ビジネスメールや電話対応、日常会話などさまざまなシーンで使われる便利な敬語表現です。
本記事では、「お伺いしました」の正しい意味や使い方、似た表現との違い、間違いやすいポイントを詳しく解説します。
ビジネスシーンで迷わず使えるためのポイントもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

「お伺いしました」に関する疑問を解決し、相手に失礼のないやりとりができるようになりましょう。

目次

お伺いしましたの意味と基本的な使い方

「お伺いしました」は、相手の話や意見、情報などを「うかがう(伺う)」ことで、それを丁寧に受け取ったことを示す謙譲語の表現です。
ビジネスでも日常でも幅広く使われますが、特に目上の人やお客様に対して自分が「聞いた」「知った」と伝えたい時に使います。

「うかがう」は「聞く」「訪問する」「尋ねる」など複数の意味を持っていますが、「お伺いしました」は主に「聞く」「知った」という意味で使われることが多いです。
たとえば、「ご要望についてお伺いしました」「ご事情はお伺いしました」などが典型的な用法です。

お伺いしましたの正しい意味とニュアンス

「お伺いしました」は、「うかがう(伺う)」の謙譲語に「しました」をつけた形で、自分が相手から情報や話を受け取ったことを敬意をこめて伝える表現です。
自分が主体となって「聞いた」「知った」という動作を、相手に対してへりくだって表現するため、ビジネスシーンや目上の人との会話でよく使われます

例えば、「ご希望の納期についてお伺いしました」のように使えば、相手の希望をしっかり受け止めたことを丁寧に伝えられます。
この表現は、「聞きました」「知りました」よりも丁寧で礼儀正しい印象を与えるため、ビジネス文書やメールでも頻繁に利用されます。

お伺いしましたと似た表現との違い

「お伺いしました」と似た表現には、「承知しました」「拝見しました」「伺いました」などがあります。
それぞれの違いを理解して使い分けることが大切です。

「承知しました」は、内容を理解し、対応する意志があることを伝える表現です。
「拝見しました」は、書類や資料など「見る」ことに対して使う謙譲語です。
「伺いました」は、「お」をつけないだけで少しカジュアルになりますが、ビジネスでは「お伺いしました」の方がより丁寧です。

お伺いしましたのビジネスメールでの使い方

ビジネスメールでは、「お伺いしました」は相手の意見や要望、情報を受け取ったことを丁寧に伝える際に使います。
たとえば、「ご提案内容についてお伺いしました。今後の対応につきましては、改めてご連絡いたします。」のように使うと良いでしょう。

また、会話や電話で「お話はお伺いしました」「ご連絡内容、お伺いしました」と伝えると、相手が話した内容を丁寧に受け止めている印象を与えられます。
一方的に「聞きました」と言うよりも、相手への敬意が伝わるため、ビジネスでの信頼関係構築にも役立つ表現です。

お伺いしましたを使う際の注意点と誤用例

「お伺いしました」を正しく使うためには、いくつかの注意点があります。
代表的な誤用例や、気をつけるべきポイントについて詳しく見ていきましょう。

間違った使い方をすると、相手に不快感を与えたり、失礼にあたる場合もあります。
ビジネスシーンでは特に慎重に使うことが求められます。

「お伺いしました」の誤用例と正しい使い方

「お伺いしました」は、あくまで自分が相手から聞いた・知ったことを丁寧に伝える表現です。
よくある誤用例として、「ご都合をお伺いしましたので、○○させていただきます」という文があります。
この場合、「伺う」は「聞く」意味で使われているため、相手に許可を求めるニュアンスが弱まってしまいます。

正しい使い方としては、「ご都合についてお伺いしました。日程調整の上、改めてご連絡いたします」といった表現が望まれます。
相手の発言や希望を丁寧に受け止めたことを伝える場合に適切に使いましょう。

「伺う」と「訪問する」「尋ねる」「聞く」の違い

「伺う」は「聞く」「訪問する」「尋ねる」といった複数の意味を持つ謙譲語です。
「お伺いしました」は主に「聞きました」という意味合いが強く使われますが、「訪問しました」の意味で使う場合もあります。

たとえば、「本日、御社へお伺いしました」は「訪問しました」という意味です。
一方で、「ご要望をお伺いしました」は「聞きました」「受け取りました」という意味になります。
文脈によって適切に意味を把握し、使い分けることが大切です。

二重敬語や過剰な敬語にならないポイント

「お伺いしました」は、すでに十分丁寧な表現です。
ここにさらに「させていただきました」や「いたしました」などを重ねると、過剰な敬語や二重敬語になってしまい、かえって不自然な印象になります。

例えば、「お伺いさせていただきました」「お伺いいたしました」は避けましょう。
「お伺いしました」だけで適切な敬語表現となるため、シンプルに伝えることがポイントです。

お伺いしましたを使うビジネスシーンの具体例

ビジネスの現場では、様々なシーンで「お伺いしました」が活躍します。
実際の会話やメール文例を挙げて、より具体的な使い方を解説します。

これらの例を参考にして、実際の業務にスムーズに取り入れてみましょう。

お客様対応・クレーム対応の場面での例文

お客様からのご要望やご意見を受け取った際、「お伺いしました」を用いることで、丁寧かつ謙虚な姿勢を示せます。
たとえば、「この度は貴重なご意見をお伺いしました。今後のサービス向上に活かしてまいります。」といった表現は、相手に安心感を与えます。

また、クレーム対応で「ご不便をおかけいたしまして申し訳ございません。ご指摘の内容はお伺いしました。」と伝えることで、しっかり話を受け止めた姿勢を示すことができます。

上司や取引先とのやりとりでの活用例

上司や取引先からの指示や要望に応える際、「お伺いしました」は非常に役立つ表現です。
たとえば、「ご指示いただいた内容についてお伺いしました。至急対応いたします。」と使うことで、相手の話を丁寧に受け止めている印象を与えます。

また、「新しいプロジェクトについてご説明をお伺いしました。今後の進め方についてご相談させていただきます。」のように使えば、コミュニケーションも円滑に進みます。

電話応対・来客対応でのフレーズ

電話や来客応対でも、「お伺いしました」は大活躍します。
たとえば、「ただいまのご用件、お伺いしました。担当者にお伝えいたします。」という表現は、相手に安心感を与え、礼儀正しい印象を残すことができます。

また、来客時に「ご予約内容、お伺いしましたので、担当者が参りますまでお待ちくださいませ。」と伝えることで、丁寧な対応ができます。

お伺いしましたの言い換え表現とTPOに応じた使い分け

「お伺いしました」以外にも、状況や相手によって使い分けたい敬語表現があります。
それぞれの表現の違いや、適切な使用シーンについて押さえておきましょう。

TPO(時・場所・場合)に合わせた適切な表現選びが、ビジネスコミュニケーションをより円滑にします。

承知しました・かしこまりましたとの違い

「承知しました」は、相手の依頼・要望・指示などを理解し、それに従う意志があることを示します。
「かしこまりました」も同様に、相手の意向をしっかり理解して承る丁寧な表現です。

一方、「お伺いしました」は、情報や意見を受け取ったこと自体を丁寧に伝える言葉なので、意味合いが少し異なります。
内容を理解し対応する意思を表すなら「承知しました」や「かしこまりました」を、話や情報を受け取ったことを伝えるなら「お伺いしました」が適切です。

拝見しました・拝聴しましたとの違い

「拝見しました」は、書類や資料、メール、作品など「見る」動作に対して使う謙譲語です。
「拝聴しました」は、講演や説明など「聞く」動作に対して特にフォーマルな場面で使われます。

「お伺いしました」は、「聞く」動作全般に幅広く使えます。
ただし、フォーマルな講演や特別な話を「聞いた」場合は「拝聴しました」、メールや資料は「拝見しました」を使い分けると良いでしょう。

「うかがう」「聞く」「尋ねる」の使い分けポイント

「うかがう」は「聞く」「訪問する」「尋ねる」など幅広い意味を持つ謙譲語です。
ビジネスでは、基本的に「お伺いしました」は「聞きました」「知りました」の意味で使い、訪問する場合は「お伺いします(伺います)」と使い分けるのがポイントです。

「尋ねる」は、質問する・聞くこと自体を意味しますが、敬語表現としては「お尋ねします」「お尋ねしました」などが一般的です。
相手や状況に応じて、最も適切な敬語表現を選ぶことがビジネスマナーとなります。

まとめ:お伺いしましたを正しく使いこなそう

「お伺いしました」は、ビジネスシーンやフォーマルな場面で相手から受け取った情報や意見に対し、丁寧で謙虚な姿勢を示すための重要な表現です。
意味や使い方、似た表現との違い、誤用例や注意点を理解し、シーンに応じて使い分けることが大切です。

正しい敬語表現を身につけることで、信頼されるビジネスパーソンを目指しましょう。
今回ご紹介したポイントや具体例を参考に、ぜひ「お伺いしました」を効果的に使いこなしてください。

ポイント 内容
「お伺いしました」の意味 相手の話や情報を丁寧に受け取ったことを示す謙譲語
主な使用シーン ビジネスメール、電話応対、来客対応など
間違いやすい点 過剰な敬語(二重敬語)、誤用に注意
言い換え表現 承知しました、かしこまりました、拝見しました、拝聴しました
使い分けのポイント 聞く・知る→お伺いしました、見る→拝見しました、理解・了承→承知しました
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