「共々とは?」と聞かれて、正確に説明できますか?
この記事では、「共々」の意味や正しい使い方、ビジネスシーンでの活用例、そして似た言葉との違いについて、楽しく分かりやすく解説します。
日常会話やメールで「共々」を使いたい方は、ぜひこの記事を最後まで読んでみてください。
「共々」の微妙なニュアンスや使い分けが分かれば、相手への印象もグッと良くなりますよ。
共々とは?基本の意味と語源
本章では、「共々」という言葉の意味や語源について解説します。
普段なんとなく使っている方も、ここで正しい知識を身につけておきましょう。
共々の意味を分かりやすく解説
「共々(ともども)」は、「一緒に」「同じように」「ともに」という意味を持つ日本語です。
複数人や複数の物事が、同じ行動や状態にあるときに使われます。
たとえば、「家族共々よろしくお願いします」「社員共々頑張ります」といった形で用いられます。
「共々」は、フォーマル・カジュアルどちらの場面でも使えますが、特にビジネス文書や挨拶状などでよく見かける表現です。
この言葉を使うことで、「自分だけでなく、関係者全員も同じ気持ちです」といったニュアンスを伝えることができます。
語源や歴史的背景
「共々」は、漢字の通り「共に(ともに)」が強調された形です。
「共」は「一緒に」「協力して」という意味があり、それを重ねて「共々」とすることで、より多くの対象や強い一体感を表現しています。
日本語の古くからある表現で、文語的な響きも持っていますが、現代でも日常的に使われています。
このような日本語特有の強調表現が、「共々」には込められているのです。
日常会話とビジネスでの使い方の違い
日常生活では、「家族共々」「友人共々」など身近な人たちと一緒という意味で使われます。
たとえば、お祝い事やご挨拶の際に「家族共々、心よりお礼申し上げます」といった表現が一般的です。
一方、ビジネスシーンでは「社員共々」「スタッフ共々」など、組織やグループ全体の意志や行動を示す際に使われます。
「今後とも社員共々よろしくお願いいたします」のように、丁寧でフォーマルな印象を与える言葉として重宝されています。
この言葉は、相手に対して自分を含む全員の意思や感謝を表現する際に非常に便利です。
使い方を覚えておくと、さまざまな場面で役立ちます。
共々の正しい使い方と例文
ここでは、「共々」の具体的な使い方や、ビジネスでの例文、メールや挨拶状での注意点について詳しく解説します。
正確に使いたい方は必見です。
ビジネスシーンでの「共々」の使い方
ビジネスでは「共々」を使うことで、自分だけでなく、所属する組織や関係者全員の意志や気持ちを伝えることができます。
例文としては、次のようなものがあります。
・今後とも社員共々、変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
・スタッフ共々、皆様のご来店を心よりお待ちしております。
・弊社共々、引き続きよろしくお願いいたします。
このように、目上の方や取引先に対しても失礼のない表現ですので、安心して使うことができます。
また、社内での協力を表す際にも「部署共々取り組んでまいります」などの形で使われます。
メールや挨拶状での注意点
メールや挨拶状では、「共々」の使い方に少し注意が必要です。
基本的には「自分+関係者」を主語にして使います。
たとえば、「私共共々」「家族共々」など自分自身も含めていることを明確にしましょう。
また、あまりに多用するとくどい印象や、わざとらしさを感じさせることもあります。
重要な場面や、感謝やお願いを強調したいときに使うと良いでしょう。
例文としては、
・私共共々、心より御礼申し上げます。
・家族共々、貴社のご発展をお祈り申し上げます。
などが挙げられます。
カジュアルな場面での「共々」の使い方
日常会話でも「共々」は使えますが、やや丁寧な印象を与えるため、親しい友人同士ではあまり頻繁には使われません。
「友人共々お世話になりました」「兄弟共々楽しみにしています」など、少し改まった場面や、目上の人とのやり取りの中で使うと自然です。
軽い気持ちで使う場合でも、相手に対する敬意や丁寧さを忘れずに使うと、より印象が良くなります。
共々の類語・言い換え表現と違い
「共々」のほかにも、似た意味を持つ言葉があります。
ここでは、類語や言い換え表現と、その違いについて詳しく説明します。
「共に」と「共々」の違い
「共々」と「共に」は非常によく似た表現ですが、微妙なニュアンスの違いがあります。
「共に(ともに)」は、自分と相手が同じ行動や状態であることをシンプルに表す言葉です。
対して「共々」は、自分と相手以外にも複数の人や物事を含めて、一体となっているイメージを強調します。
つまり、「共々」の方が範囲が広く、より連帯感を示すニュアンスが強くなります。
たとえば、「家族共に」よりも「家族共々」の方が、家族全体の一体感や協調性が強調されます。
「一同」との違いと使い分け
「一同(いちどう)」も「共々」と同じく、複数人の集団を表しますが、若干の違いがあります。
「一同」は、集団そのものを主語や主役として扱うときに使われます。
たとえば、「社員一同、ご挨拶申し上げます」などです。
一方、「共々」は自分を含む集団の中で、「私たち全員」という立場から発信するニュアンスが強いです。
「一同」はやや形式的で、「共々」はより親しみや連帯感を強調したいときに使うと良いでしょう。
その他の言い換え表現
「共々」の言い換え表現として、「一緒に」「ともに」「連れ立って」などがあります。
いずれも複数人で何かをする意味合いがありますが、「共々」は集合体としてのまとまりや、気持ちの一体感を強調する点が特徴です。
また、「家族ぐるみ」「会社ぐるみ」という言葉も、広い意味では似た使い方ができますが、「共々」ほどフォーマルさや連帯感の強調はありません。
使う場面や相手に応じて、最適な表現を選びましょう。
共々の正しい使い方 まとめ
「共々」は、「一緒に」「ともに」「全員で」という意味を持ち、ビジネスや日常会話で幅広く使える便利な表現です。
使うことで、相手に連帯感や協調性、丁寧な印象を与えることができます。
類語との違いや、正しい使い方を知っておくと、メールや挨拶状、会話の中で自信を持って使えるようになります。
「共々」を上手に活用して、相手とのコミュニケーションをより良いものにしていきましょう。
| 用語 | 読み方 | 意味 | 主な使い方 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 共々 | ともども | 一緒に、同じように | 家族共々、社員共々、友人共々 | 連帯感や協調性を強調 |
| 共に | ともに | 一緒に | 共に歩む、共に頑張る | シンプルに一緒であることを示す |
| 一同 | いちどう | 集団全体 | 社員一同、ご挨拶申し上げます | 集団そのものを強調 |

