「参加させていただきたく存じます」は、ビジネスシーンで頻繁に使われる丁寧な表現です。
本記事では、その意味や使い方、例文、類語との違い、注意点などを詳しく解説します。
ビジネスメールや社内・社外のやり取りで恥ずかしくない表現力を身につけたい方はぜひご覧ください。
参加させていただきたく存じますとは
「参加させていただきたく存じます」は、何かのイベントや会議、研修などに自分が加わる際、相手への敬意や謙遜の気持ちを込めて意思を伝える日本語の敬語表現です。
この言葉は主にメールや文書、フォーマルな会話で用いられ、直接的な「参加します」よりも丁寧で柔らかい印象を与えます。
ビジネスコミュニケーションでは、相手との関係性や状況に応じて適切な敬語を使い分けることが求められます。
「参加させていただきたく存じます」は、その中でも最も丁寧な意思表示のひとつとして重宝されます。
言葉の構成と意味
「参加させていただきたく存じます」は、複数の敬語が組み合わさってできています。
まず「参加させていただく」は「参加する」に謙譲語を加え、相手の許可や恩恵を受けて自分が参加するという意味合いを強調しています。
「〜たく存じます」は「〜したいと考えています」のより丁寧な表現で、さらにへりくだった印象を与えます。
このように、自分の希望(参加したい)に対し、相手への配慮と敬意を最大限に示す言い回しとなっています。
日常会話ではやや硬いですが、ビジネスメールやお礼状、応募・申込の場面では非常にポピュラーなフレーズです。
使われる場面と具体例
この表現は、主に次のような場面で使われます。
・会議やセミナー、講演会、研修などへの出席を申し出る時
・イベントや勉強会、懇親会などへの参加意思を示す場合
・応募や申し込み、説明会出席などフォーマルなやり取り
例えば、
「〇月〇日のセミナーに参加させていただきたく存じます。」
「本日の会議に参加させていただきたく存じますので、よろしくお願いいたします。」
など、相手の計らいや招待に対して敬意を表して使います。
どんな相手・ビジネスシーンで使うべきか
「参加させていただきたく存じます」は、基本的に目上の方(上司・取引先・顧客など)やフォーマルなやり取りで用いるのが適切です。
社外メールや公式な案内への返信、入社説明会・研修申し込みなどでは必須級の表現といえます。
一方、カジュアルな社内連絡や親しい同僚への返信では、やや仰々しく感じられることもあります。
その場合は「参加します」「参加したいです」など、状況に合わせて表現を使い分けましょう。
参加させていただきたく存じますの正しい使い方
続いて、具体的な使い方や例文、注意点について詳しく見ていきましょう。
ビジネスメールや社内外のやり取りで「参加させていただきたく存じます」を自然に使いこなすためのヒントをお届けします。
ビジネスメールでの例文
例えば、セミナーへの参加申し込みの際のメール例文は以下のようになります。
件名:セミナーご案内への参加につきまして
株式会社〇〇
営業部 〇〇様
いつも大変お世話になっております。
株式会社△△の□□でございます。
このたびはセミナーのご案内をいただき、誠にありがとうございます。
ぜひ参加させていただきたく存じますので、何卒よろしくお願い申し上げます。
ご案内いただいた内容に従い、当日を楽しみにしております。
何卒よろしくお願い申し上げます。
書き換え・類似表現との違い
「参加させていただきたく存じます」と似た表現には、「参加させていただきます」や「参加したく存じます」、「参加したいと存じます」などがあります。
「参加させていただきます」は相手の許可・恩恵の意味が強く、
「参加したく存じます」はやや控えめな希望のニュアンスです。
「参加させていただきたく存じます」は両者を組み合わせ、最も丁寧かつ謙虚な意思表示となるため、公式の場や初対面の相手に特に適しています。
注意点と使いすぎへの配慮
「参加させていただきたく存じます」は、非常に丁寧な表現ですが、使いすぎると文章が重く、くどく感じられることもあります。
特に同じメールや会話の中で何度も繰り返すのは避けた方がよいでしょう。
また、相手との距離感や場の雰囲気に応じて「参加します」「参加いたします」などと使い分ける柔軟さも大切です。
状況に応じて適切な敬語を選びましょう。
参加させていただきたく存じますの類語・言い換え表現
このフレーズの他にも、ビジネスシーンで使える丁寧な参加意思表示の表現はいくつかあります。
ここでは主な類語や言い換えパターンについて解説します。
参加いたします
「参加いたします」は、謙譲語「いたします」を使ったシンプルな敬語表現です。
「参加させていただきます」ほど恩恵や許可の意味は強くありませんが、十分丁寧な言い方として幅広く使えます。
例えば、社内の会議や上司への返信など、ややカジュアルな場面でも違和感なく使えます。
「参加させていただきたく存じます」がやや重い印象のときは、こちらを使うとよいでしょう。
参加希望いたします
「参加希望いたします」は、「参加を希望します」の謙譲語バージョンです。
控えめに自分の希望を伝えるニュアンスが強く、応募や申込フォーム、アンケートなどでよく使われます。
「ぜひ参加希望いたします」「参加を希望いたしますので、よろしくお願いいたします」など、柔らかく伝えたい時におすすめです。
参加をお願い申し上げます
「参加をお願い申し上げます」は、やや堅い印象ですが、相手に参加の許可をお願いするニュアンスが強調されます。
特に儀礼的な案内状や、正式な申し入れの場で使われることが多いです。
ただし、やや距離感が出やすいので、親しい間柄や日常的なメールではあまり用いません。
参加させていただきたく存じますの正しい使い方まとめ
「参加させていただきたく存じます」は、ビジネスシーンで非常に丁寧な意思表示ができるフレーズです。
相手への敬意や謙虚な姿勢を示すため、会議・セミナー・イベントなど多様な場面で活用されます。
ただし、使いすぎると文章が重くなりがちなので、状況や相手との関係性に応じて「参加いたします」や「参加希望いたします」なども使い分けるのがポイントです。
正しい敬語表現を身につけ、ビジネスメールや公式なやり取りで信頼されるコミュニケーション力を磨きましょう。
表現 | ニュアンス・使い分け |
---|---|
参加させていただきたく存じます | 最も丁寧・謙虚な意思表示、フォーマルな場や目上の相手向け |
参加いたします | 丁寧だがややカジュアル、社内や親しい相手にも使える |
参加希望いたします | 控えめな希望表現、応募や申込フォーム向き |
参加をお願い申し上げます | やや堅い印象、正式な申し入れや案内状で使用 |