まずはお礼のみにて失礼いたしますの意味や使い方・ビジネスマナー徹底解説

ビジネスメールや手紙のやり取りでよく見かける「まずはお礼のみにて失礼いたします」。
一見すると堅苦しく感じるこのフレーズですが、社会人として知っておきたい基本的なマナーの一つです。
この記事では、この表現の正しい意味や使い方、シーン別の注意点、似た表現との違いについて、分かりやすく解説します。
ビジネスシーンで恥ずかしくないメール・手紙を書くためのポイントが満載です。

目次

まずはお礼のみにて失礼いたしますとは?

「まずはお礼のみにて失礼いたします」は、主にビジネスメールや手紙の結びの挨拶として使われる丁寧な表現です。
このフレーズは「取り急ぎお礼だけをお伝えします」という意味合いを持ち、感謝の気持ちを端的に伝えたいときや、急ぎでお礼のみを述べて一度区切りたい場合に用いられます。

例えば、相手から資料やメール、贈り物などを受け取った際にすぐ感謝を伝えたい場合や、とりあえずお礼だけを伝えて、詳細な返答や連絡は後日改めて行うといった場面でよく使われます。
この表現は、社会人としてのマナーや礼儀が問われるビジネスシーンで多用されるため、正しい使い方を身につけておくことが大切です。

言葉自体の構成と意味

「まずは」=とりあえず、取り急ぎ、最初に。
「お礼のみにて」=感謝の言葉だけを述べます。
「失礼いたします」=これで一度区切ります、失礼します。
この3つの要素から成り立ち、“今回はお礼のみに限ってご連絡した”という謙虚さと丁寧さが込められています。
また、「失礼いたします」は相手への敬意を示し、礼儀正しく文章を締めくくる役割を果たします。

この表現を使うことで、「まずはお礼だけですが、取り急ぎご連絡させていただきます」というニュアンスが伝わり、相手に好印象を与えることができます。
単なる「ありがとうございます」とは違う、ビジネスマナーに則った丁寧な表現です。

使われる主なシーン

「まずはお礼のみにて失礼いたします」は、主に以下のような場面で使われます。
1. 取引先や上司からの連絡や資料を受け取ったとき
2. 商品や贈り物などを受け取ったとき
3. イベントや会議、商談などに招待されたとき
4. 緊急で取り急ぎ感謝だけを伝えたいとき

例えば、「資料をお送りいただき、ありがとうございます。まずはお礼のみにて失礼いたします。」のように、内容の詳細な返答や回答を後日に回す場合にも便利に使われます。
相手に対して迅速に感謝の意を伝えることで、ビジネスの信頼関係を築くうえでも重要な役割を果たします。

ビジネスマナーとしての重要性

ビジネスの現場では、迅速な対応と丁寧なコミュニケーションが求められます。
「まずはお礼のみにて失礼いたします」は、時間が取れず詳細な返信ができない場合でも、相手に感謝の気持ちをすぐに伝えることができる便利な表現です。

また、ビジネスマナーの一環として、受け取った連絡や物品へのレスポンスは迅速であることが好ましいとされています。
このフレーズを使うことで、「対応に遅れることなく、お礼だけでもきちんと伝えたい」という誠意が表れ、相手にも好印象を与えます。
目上の方や取引先に対しても安心して使える、信頼される言葉の一つです。

「まずはお礼のみにて失礼いたします」の正しい使い方

ここからは、実際のビジネスメールや手紙の中で「まずはお礼のみにて失礼いたします」をどのように使うべきか、具体例とともに詳しくご紹介します。

メールや手紙での使い方例

「まずはお礼のみにて失礼いたします」は文末に使うのが一般的です。
例えば、
「このたびはご丁寧なご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
まずはお礼のみにて失礼いたします。」
といった形がよく見られます。

また、「取り急ぎご連絡申し上げます」や「まずはご報告まで」といった類似表現と合わせて使うことも可能です。
文章の流れやシチュエーションに合わせて、文頭や本文の最後に自然につなげることがポイントです。

注意すべきポイント

使う際には、「あくまでお礼だけを伝える」ことが目的である点に注意しましょう。
そのため、追加の依頼や質問、要望などはこのフレーズの前後には含めないのが原則です。

もし何か依頼や質問がある場合は、「後日改めてご連絡いたします」といったフォローの一文を添えることで、より丁寧な印象になります。
また、目上の方や初対面の相手に使う場合は、より一層丁寧な言い回しを心がけることも大切です。

他の表現との違いと使い分け

「まずはお礼のみにて失礼いたします」と似た表現には、
・「取り急ぎお礼まで」
・「まずはご報告まで」
・「取り急ぎご連絡申し上げます」
などがあります。

これらはすべて「急ぎで要点のみを伝える」意味合いを持っていますが、「まずはお礼のみにて失礼いたします」は特に“感謝のみ”という点が強調されます。
一方、「取り急ぎご連絡申し上げます」は内容が多岐にわたる場合にも使えるため、用途に応じて適切に使い分けることが重要です。

ビジネスメールで使う際の具体例文とポイント

ここでは、「まずはお礼のみにて失礼いたします」を使ったメール例文と、より伝わりやすい表現にするコツをご紹介します。

メール例文1:資料受領のケース

件名:資料送付のお礼
本文:
株式会社○○ ○○様
いつも大変お世話になっております。
本日、資料を確かに受領いたしました。
お忙しい中ご手配いただき、心より感謝申し上げます。
まずはお礼のみにて失礼いたします。

このように、受け取った内容に対する感謝の気持ちをすぐに伝え、結びの挨拶として使うのが好ましいです。

メール例文2:贈り物やご厚意へのお礼

件名:ご厚意へのお礼
本文:
○○株式会社 ○○様
平素より大変お世話になっております。
このたびはご丁寧なお心遣いを賜り、誠にありがとうございます。
まずはお礼のみにて失礼いたします。

感謝の意を端的かつ丁寧に伝えられ、相手に好印象を与える表現です。

メール例文3:会議やイベントの招待に対するお礼

件名:会議ご招待のお礼
本文:
○○株式会社 ○○様
いつも大変お世話になっております。
このたびは会議へのご招待をいただき、誠にありがとうございます。
まずはお礼のみにて失礼いたします。

この後、出席や欠席の詳細連絡が必要な場合は、後日改めて連絡する旨を加えても問題ありません。

「まずはお礼のみにて失礼いたします」を使う際の注意点

便利な表現ですが、使用する際にはいくつか気を付けるポイントがあります。

不適切な使い方を避ける

「まずはお礼のみにて失礼いたします」は、「とりあえず感謝だけ伝えて用件を省略する」という意味になるため、本来伝えるべき重要な内容や回答を省略してはいけません

どうしても急ぎで感謝のみを伝える必要がある場合のみ使い、その後必ず詳細連絡や必要事項を改めて伝えることを忘れないようにしましょう。

社内・社外での使い分け

このフレーズは、特に社外の取引先や目上の方に対して使うのが一般的です。
社内で気軽に使うと、やや堅苦しく感じられることがあるため、状況に応じて「ありがとうございます。取り急ぎご連絡まで。」などの簡易な表現に置き換えるのも良いでしょう。

また、親しい間柄で使うと違和感が出る可能性があるため、相手やシーンに合わせたチョイスが大切です。

類似表現とのニュアンスの違い

「取り急ぎお礼まで」「まずはご報告まで」などの類似表現よりも、「まずはお礼のみにて失礼いたします」はやや格式高く、丁寧で謙虚な印象を与えます。

目上の方や初対面の相手、フォーマルな場面では「まずはお礼のみにて失礼いたします」が最適です。
一方で、日常的なやりとりやラフな場面では、もう少し簡易な表現を選んでも問題ありません。

まとめ

「まずはお礼のみにて失礼いたします」は、ビジネスメールや手紙でよく使われる、感謝の気持ちを迅速かつ丁寧に伝えるための便利なフレーズです。
相手や状況に応じて適切に使い分けることで、社会人としての信頼とマナーを身に付けられます。

この表現の意味や正しい使い方、注意点を押さえておくことで、ビジネスシーンでより円滑なコミュニケーションが可能になります。
ぜひ、日々の業務の中で上手に活用してみてください。

表現 意味・用途 使う場面
まずはお礼のみにて失礼いたします 急ぎでお礼だけを伝える、丁寧でフォーマル 社外、目上、初対面、フォーマル
取り急ぎお礼まで 急いで感謝だけ伝える、ややカジュアル 社内、親しい相手、カジュアル
まずはご報告まで 報告事項のみ伝える、感謝ではない 報告が主目的の時

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