「お越しいただきありがとうございます」は、ビジネスシーンや日常会話でよく使われるフレーズです。
この記事では、その意味や使い方、例文、類語まで、丁寧にわかりやすく解説します。
シーン別のポイントや、覚えておきたいマナーもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
お越しいただきありがとうございますとは?
「お越しいただきありがとうございます」は、相手が自分の場所へ訪問してくれたことに感謝の意を伝える敬語表現です。
主にビジネスの場面や、フォーマルな集まり、イベントなどで使われます。
この言葉は、相手を敬い、来てくれた行動に対して丁寧に謝意を表現するという特徴があります。
また、会話だけでなくメールや案内文など、書き言葉としても頻繁に登場します。
「ご来場ありがとうございます」「ご足労いただきありがとうございます」などの類語も存在しますが、「お越しいただきありがとうございます」はより汎用性が高く、幅広いシーンで活用できます。
「お越しいただきありがとうございます」の語源と成り立ち
「お越し」は「来る」の尊敬語、「いただき」は「もらう」の謙譲語、「ありがとうございます」は感謝を表す言葉です。
この三つを組み合わせることで、相手への最大限の敬意と感謝を表現します。
もともと日本語には、相手の行動を丁寧に表現する文化があり、このフレーズもその一例です。
「お越し」は、物理的な距離を移動して来てくれた場合だけでなく、オンライン会議やリモートイベントなどにも応用が効くため、現代のビジネスマナーとして覚えておくと便利です。
ビジネスでの「お越しいただきありがとうございます」の使い方
ビジネスの現場では、お客様や取引先、上司など、さまざまな相手に対して「お越しいただきありがとうございます」が使われます。
たとえば、会社訪問や来社の際、受付や会議室で最初に挨拶として用いるのが一般的です。
「本日はお忙しい中、お越しいただきありがとうございます」のように、相手の時間や労力への配慮を加えると、より丁寧な印象になります。
また、メールやお礼状でも、「本日は弊社までお越しいただき、誠にありがとうございます。」のように書きます。
こうした表現は、ビジネスパートナーとの信頼関係を築くうえで大切なマナーのひとつです。
「お越しいただきありがとうございます」と類語の違い
「お越しいただきありがとうございます」と似た言い回しには、「ご来場ありがとうございます」「ご足労いただきありがとうございます」などがあります。
「ご来場」はイベントや式典など、特定の場所に集まる場合に使い、「ご足労」はわざわざ遠方から来てくれた場合などに使われます。
一方で、「お越しいただきありがとうございます」は、場所や状況を選ばず、幅広いシーンで使えるのが特徴です。
丁寧さを保ちつつ、どんな場面でも使いやすいため、迷ったときはこの表現を選ぶと良いでしょう。
メール・手紙・会話での使い方のポイント
ここでは、「お越しいただきありがとうございます」を具体的にどう使うか、シーン別に解説します。
相手との関係や場面に応じて、自然で丁寧な表現を心がけましょう。
ビジネスメールでの例文と注意点
ビジネスメールでは、冒頭の挨拶やお礼として「お越しいただきありがとうございます」を使います。
例えば、会議や商談後のお礼メールは、「本日はご多用の中、弊社までお越しいただき誠にありがとうございます」と書くと、丁寧で好印象です。
続いて、訪問のお礼とともに今後のお願いやご案内につなげると、より自然な流れになります。
メールの場合は、相手が目上や取引先の場合、より丁寧な言い回しや、さらに感謝の意を強調する表現を加えると良いでしょう。
手紙・案内文での使い方と例文
手紙や案内文でも、「お越しいただきありがとうございます」はよく登場します。
例えば、イベントや展示会の後に送るお礼状で「このたびはご多忙のところ、お越しいただき誠にありがとうございました」と書くのが一般的です。
また、案内状では「お越しいただけますことを心よりお待ち申し上げております」と、来訪を前提とした丁寧な表現に応用できます。
状況に応じて、「お忙しい中」「ご足労いただき」などを加えると、より心のこもった印象になります。
口頭での使い方・発音のポイント
口頭で「お越しいただきありがとうございます」と伝える際は、相手の目を見て、感謝の気持ちをこめて丁寧に発音することが大切です。
特にビジネスシーンでは、第一印象を決める大切なフレーズとなります。
会議室や受付での挨拶、「本日は遠いところお越しいただき、ありがとうございます」と一言添えることで、相手に好印象を与えます。
状況によって「本日はお足元の悪い中~」「ご多忙のところ~」など、配慮の言葉を加えることで、より一層丁寧さが増します。
「お越しいただきありがとうございます」の注意点とマナー
このフレーズを使う際には、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
正しいマナーを守って、より良い印象を与えましょう。
使うタイミングや相手に合わせた配慮
「お越しいただきありがとうございます」は、相手が実際に訪問した直後や、何かのイベント、行事後に使うのが基本です。
相手が目上や取引先の場合は、より丁寧な言葉を添えるのがマナーとなります。
また、何度も同じ表現を繰り返すと、形式的に感じられるため、適度に類語や別の言い回しをはさむ工夫も大切です。
相手によっては「ご足労」や「ご来社」「ご来場」など、シチュエーションに合った表現に言い換えるのもおすすめです。
間違いやすい表現・避けるべき言い回し
「お越しありがとうございます」や「お越し頂きましてありがとうございます」など、略したり不自然な敬語になることも。
正しくは、「お越しいただきありがとうございます」または「お越しいただき誠にありがとうございます」と、謙譲語・尊敬語・丁寧語を正しく組み合わせましょう。
また、「わざわざ」「ご足労」などを多用すると、場合によっては恐縮させてしまうため、相手との関係やシーンに応じて使い分けが必要です。
カジュアルな場面やオンラインでの使い方
オンライン会議やリモートイベントなど、実際に物理的な移動がない場合でも、「お越しいただきありがとうございます」は使えます。
ただし、カジュアルな場面や親しい間柄では「来てくれてありがとう」「参加してくれてありがとう」など、柔らかい表現が適しています。
オンラインでも、ビジネスの正式な会議や説明会なら「本日はご参加いただきありがとうございます」と、少しアレンジして使うと良いでしょう。
「お越しいただきありがとうございます」まとめ
「お越しいただきありがとうございます」は、訪問のお礼や感謝を丁寧に伝える日本語の代表的な敬語表現です。
ビジネス・メール・手紙・会話など、幅広い場面で使えるので、正しい言い回しやマナーを身につけておくと安心です。
状況や相手に応じて、少し言葉をアレンジしたり、ほかの言い回しを使い分けることで、より円滑なコミュニケーションが可能になります。
毎日のビジネスや日常生活の中で、ぜひ活用してみてください。
| 使い方 | ポイント | 例文 |
|---|---|---|
| ビジネス対面 | 初対面や来社時に使う | 本日はお越しいただきありがとうございます。 |
| メール・お礼状 | 挨拶やお礼を丁寧に伝える | 本日はご多用の中、お越しいただき誠にありがとうございます。 |
| オンライン・リモート | 参加や来訪の感謝を伝える | 本日はご参加いただきありがとうございます。 |

