進めさせていただきますの正しい使い方と例文・敬語表現を徹底解説

ビジネスシーンでよく使われる「進めさせていただきます」という表現。
丁寧な進行や報告の際に欠かせない言葉ですが、正しい使い方やニュアンスを理解して使いこなせていますか?
この記事では、意味や用法、例文、言い換え、注意点までわかりやすく解説します。

目次

進めさせていただきますとは?意味と基本の使い方

「進めさせていただきます」は、自分や自社が何かの作業やプロジェクト、業務の実行に移る際、相手への敬意を込めて使う丁寧な表現です。
「進める」という動詞に「させていただく」という謙譲語が加わり、自分が行動を起こすことを相手の許可や好意によって行うというニュアンスが含まれます。

この言い回しは、「これから作業を開始します」「業務を実行します」という意味を、相手を立てて丁寧に伝える際に用いられます。
特にビジネスメールや会議、報告書など、公式な場面で頻繁に使われます。

ビジネスでの使い方とシチュエーション

ビジネス現場では、プロジェクトの進行、依頼事項の対応、業務の着手や報告など、さまざまな場面で「進めさせていただきます」が活躍します。
例えば、上司や取引先から依頼された仕事について「ご指示いただいた件、早速進めさせていただきます」と返答すれば、敬意を持って指示を受け、行動に移す姿勢を示せます。
また、会議終了時に「それでは、今後の対応については弊社で進めさせていただきます」とまとめることで、主導権を持ちつつ相手への配慮も伝わります

この表現は、作業や提案、プロジェクトなどを「自分が実際に行動に移す」ことを、慎重かつ丁寧に宣言するための便利な敬語です。
ビジネスメールや会話で積極的に使えるフレーズとなっています。

進めさせていただきますの例文

具体的な例文を知っておくと、実際のビジネスシーンですぐに活用できます。
・ご依頼いただきました件、早急に進めさせていただきます。
・本件につきましては、こちらで進めさせていただきますのでご安心ください。
・ご承認いただきましたので、早速手続きを進めさせていただきます。
どの例も、相手の意向や許可を受け、それを尊重しながら実行する姿勢が表現されています。

「進めさせていただきます」は、単なる進行宣言にとどまらず、相手への配慮・敬意をしっかりと含めて伝えることができるため、信頼感を高める効果も期待できます。

「進めさせていただきます」と「進めます」の違い

「進めさせていただきます」と「進めます」では、相手に与える印象や丁寧さが大きく異なります。
「進めます」はシンプルな意志表明であり、敬語表現としてはやや物足りない場面も多いです。
一方、「進めさせていただきます」は、自分が進行することを相手の許可・恩恵によって行うニュアンスがあり、より謙虚で誠意ある印象を与えます。

特に目上の人や取引先、顧客に対して使う場合、「進めさせていただきます」を選ぶことで、円滑なコミュニケーションと信頼関係の構築につながります。
TPOを意識して表現を選びましょう。

進めさせていただきますの言い換え表現と注意点

「進めさせていただきます」に近いニュアンスを持つ言い換え表現も存在します。
また、使い方には注意すべきポイントもあるため、あわせて紹介します。

よく使われる言い換え・類語

「進めさせていただきます」と近い意味で使われる敬語表現には、いくつかバリエーションがあります。
・「着手させていただきます」
・「対応させていただきます」
・「取り組ませていただきます」
・「実施させていただきます」
これらは、進行する内容やシーンに応じて使い分けられます。

たとえば、「新しい業務に着手する場合」は「着手させていただきます」、「お客様からの依頼に応じる場合」は「対応させていただきます」など、状況や相手に合わせて自然な表現を選ぶことが大切です。

間違いやすい注意点

「進めさせていただきます」は便利な表現ですが、乱用や誤用には注意が必要です。
例えば、すでに自分が主体的に進めることが決まっている場合や、相手の許可を必要としない場面では、「進めます」や「実施します」など、過剰な敬語にならないよう配慮しましょう。

また、「させていただく」は「お客様のご理解・ご承認・ご協力があって初めてできること」に使うのが本来の使い方です。
意味をよく理解し、相手に配慮した丁寧なコミュニケーションを心がけましょう。

メールや会話での正しい使い方

ビジネスメールでは、「進めさせていただきます」を使うことで、相手への敬意と自分の責任感・積極性を同時に示すことができます。
メールの冒頭や締めくくり、進捗報告や提案時に効果的です。

会話の場合でも、丁寧なトーンで「これより進めさせていただきます」と宣言することで、信頼感と安心感を与えることができます。
ただし、「進めさせていただきます」が連発されるとくどい印象になるため、適度なバリエーションや簡潔な表現も意識しましょう。

進めさせていただきますの使い方をより深く理解しよう

ここでは、さらに一歩踏み込んで「進めさせていただきます」の理解を深めるためのポイントや実践例を紹介します。

ニュアンスと相手への印象

「進めさせていただきます」は、単に丁寧なだけでなく、相手の意向を尊重しつつ主体的に動く姿勢が伝わる表現です。
「自分の判断だけでなく、相手の承認や期待を受けて進める」という意味合いがこもっているため、相手からの信頼・評価を得やすいというメリットもあります。

逆に、使い方を間違えると「へりくだりすぎ」「本当に自分で判断しているのか」と思われる場合もあるので、自信と誠実さを持って使用することが重要です。

ビジネスシーンでの使い分け

「進めさせていただきます」は、打ち合わせ・会議・メール・報告・提案など幅広いシーンで活躍します。
たとえば、会議での議事まとめでは「それでは、次回の資料作成を弊社で進めさせていただきます」と明確に役割分担を伝えることができます。
また、プロジェクト管理では「今後の進捗については、私の方で進めさせていただきますのでご安心ください」と、責任感と安心感を両立した表現として使えます。

状況や相手によっては「進めます」や「実施します」など、もう少しカジュアルな表現を使い分けることも大切です。

敬語表現としての正しい使い方

「進めさせていただきます」は二重敬語のように感じる方もいますが、「進める」+「させていただく」という日本語の敬語として自然な組み合わせです。
ただし、乱用すると過剰な謙譲表現になりがちなので、本当に相手の許可や承認が前提の場合に使うことが正しい使い方です。

目上の人や取引先、顧客対応など、フォーマルなやり取りに適した表現として、TPOに合わせて使いこなしましょう。

まとめ

「進めさせていただきます」は、ビジネスシーンにおける丁寧で謙虚な進行宣言として非常に便利な表現です。
使う場面や相手によって最適な言い換えや表現を選び、正しい敬語として使いこなすことで、信頼と安心感を与えることができます。

相手の意向や許可を重視しつつ、自分の責任と積極性をアピールできる「進めさせていただきます」。
ぜひ、ビジネスコミュニケーションの中で上手に活用してみてください。

表現 意味・使い方
進めさせていただきます 相手の許可や承認を得て、物事を丁寧に進行する宣言
着手させていただきます 新たに業務や作業を始める際の丁寧な表現
対応させていただきます 依頼や指示に対して、適切な処置を取る際の敬語
取り組ませていただきます 積極的に物事に取り組む意思と敬意を示す
実施させていただきます 計画や作業を実際に行う時の丁寧な宣言

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