お待ち申し上げますの意味や使い方・ビジネスマナー徹底解説

「お待ち申し上げます」は、ビジネスメールや会話でよく使われる丁寧な表現です。
今回はこの言葉の正しい意味や使い方、言い換え例、類語、メール例文などを詳しく解説します。

相手に好印象を与えるポイントも紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

お待ち申し上げますの基本的な意味と使い方

「お待ち申し上げます」は、相手を敬いながら待つ意思を丁寧に伝える日本語表現です。
主にビジネスシーンで使われ、メールや電話、来客対応などで相手に対して礼儀を尽くしていることを示します。

このフレーズは単なる「待っています」よりも遥かに丁寧で、お客様や取引先、目上の方へ敬意を持って使うことが求められる言い回しです。
特に、正式な案内状や招待状、受付業務などで頻繁に用いられています。

お待ち申し上げますの語源と成り立ち

「お待ち申し上げます」は、「待つ」の尊敬語「お待ちする」に、さらに謙譲表現である「申し上げる」が加わった形です。
この組み合わせによって、自分が相手のために心を込めて待っているという気持ちを強調できます。

日本語における謙譲語と尊敬語の使い方が反映された、非常にフォーマルな表現です。

主な利用シーンと具体例

「お待ち申し上げます」は、ビジネスメール、電話応対、受付、招待状、案内文など、幅広い場面で使われます。
たとえば、「ご来社をお待ち申し上げます」や「ご連絡をお待ち申し上げます」のように、相手の行動や返事を期待していることを丁寧に伝えます。

また、電話口で「担当者が参りますので、少々お待ち申し上げます」といった使い方も一般的です。

ビジネスシーンでの正しい使い方

ビジネスの現場では、相手に失礼がないように言葉遣いに細心の注意を払う必要があります。
「お待ち申し上げます」は、相手に敬意を払いながら自分の立場をへりくだって伝えるという、まさに理想的な敬語表現です。

例えば、顧客との商談や面談、上司や取引先とのアポイントメントなど、幅広いシーンで活用できます。
ただし、あまりにもカジュアルな場面や、親しい間柄ではやや堅苦しく感じられることもあるため、場面に応じて使い分けが大切です。

お待ち申し上げますの類語・言い換え表現

「お待ち申し上げます」には、意味やニュアンスが近い言い換え表現や類語が複数存在します。
状況や相手に合わせて適切に使い分けることで、より円滑なコミュニケーションが実現します。

「お待ちしております」との違い

「お待ちしております」は「お待ち申し上げます」よりもやや柔らかく、日常的なビジネスシーンで広く使われています。
両者とも丁寧な表現ですが、「お待ち申し上げます」の方が、よりフォーマルかつ格式高い印象を与えます。

特に、書面や公式な案内、重要な取引先に向けては「お待ち申し上げます」が適していると言えるでしょう。

その他の敬語表現・バリエーション

「お待ち申し上げます」と似た敬語表現には、「お待ちいたしております」「お待ちしております」「お待ちいたします」などがあります。
それぞれの違いは微妙ですが、「申し上げます」は最上級の丁寧さを持ち、「いたします」「しております」はもう少しフランクな印象です。

相手や場面、業界慣習に合わせて適切な言葉を選ぶことがポイントです。

カジュアルなシーンでの代替表現

ビジネス以外や親しい相手には、「お待ちしています」「待ってます」など、よりカジュアルな表現を使うのが自然です。
例えば、友人同士の約束では「楽しみに待ってるね」といった柔らかい言い回しが適しています。

フォーマルとカジュアル、TPOに応じた表現の使い分けが、コミュニケーション上手への第一歩です。

お待ち申し上げますを使ったビジネスメール例文

「お待ち申し上げます」はメールや書面でのやりとりで頻出します。
ここでは、実際のビジネスメールや案内文での使い方例を紹介します。

ご来社・来訪時の案内メール例

件名：ご来社のご案内
本文：
株式会社○○　○○様
いつも大変お世話になっております。
この度はご来社いただき、誠にありがとうございます。
当日は担当者が受付にてお待ち申し上げますので、どうぞよろしくお願いいたします。
何卒ご来社のほど、心よりお待ち申し上げております。

このように、訪問予定の相手に対して、丁寧に歓迎の気持ちを伝える際に最適です。

ご返答やご連絡を促す際のメール例

件名：ご回答のお願い
本文：
○○株式会社　○○様
平素より格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。
ご多忙のところ恐縮ですが、ご確認のうえご返信いただきますようお願い申し上げます。
ご連絡を心よりお待ち申し上げております。

このように、相手からの返答や連絡を待つ気持ちも丁寧に表現できます。

招待状や案内状での定番フレーズ

招待状や各種イベント案内では、
「当日は心よりご来場をお待ち申し上げております」「皆様のお越しをお待ち申し上げます」などがよく使われます。

格式ある場面で相手に失礼のない案内をしたいときに、最も推奨される表現の一つです。

お待ち申し上げますの注意点とマナー

正しい敬語を使いこなすには、表現ごとの微妙な違いや注意点も押さえておくことが大切です。
「お待ち申し上げます」は万能ではないため、誤用を避けるためにもポイントを確認しましょう。

使うべき相手と場面を間違えない

「お待ち申し上げます」は、目上の相手や取引先、お客様など、敬意を示すべき相手に限定して使うべき言葉です。
同僚や部下、親しい間柄で使うと違和感を与える場合もあるので注意が必要です。

また、堅苦しい印象になるため、カジュアルな社内メールや日常会話には不向きです。

重ね言葉や過剰な敬語にならないよう注意

「お待ち申し上げております」などと重ねて使うのは、過剰な敬語表現となり避けましょう。
「お待ち申し上げます」自体が最上級の丁寧表現なので、これ以上の敬語を重ねる必要はありません。

また、ビジネスメールなどでは、他の表現とのバランスも考えて文章を組み立てることが大切です。

他の敬語との使い分けポイント

「お待ち申し上げます」と「お待ちしております」など、似た表現を適切に使い分けるためには、
相手の立場や関係性、状況、業界内の慣習などを考慮することが重要です。

たとえば、公式な案内状や式典、重要な商談では「お待ち申し上げます」を、
社内や日常的なやりとりでは「お待ちしております」といった具合に使い分けましょう。

まとめ

「お待ち申し上げます」は、最上級の丁寧さと敬意を込めて待つ意思を伝える日本語の敬語表現です。
ビジネスシーンや正式な案内、お客様対応など幅広い場面で重宝されますが、使う相手や場面には注意が必要です。

類語や言い換え表現を適切に選び、正しい敬語マナーを身に付けることで、
より円滑で好印象なコミュニケーションが可能となります。
ぜひ場面に応じて「お待ち申し上げます」を使いこなしてみてください。