お伺いしますの意味・使い方・例文とビジネスマナー完全解説

「お伺いします」はビジネスシーンや日常会話でよく使われる丁寧な表現です。
今回は「お伺いします」の意味や使い方、ビジネスマナー、よくある間違い、例文などをやさしく解説します。
このページで正しい使い方を身につけて、より円滑なコミュニケーションを目指しましょう。

お伺いしますとは？意味と概要

「お伺いします」は、相手に対して自分の動作や意向をへりくだって伝える、謙譲語の一つです。
特にビジネスにおいては、訪問・質問・意向確認など幅広いシーンで使われます。
相手を立てて丁寧に話したい時に欠かせない表現です。

「伺う」という動詞自体が「行く」「聞く」「尋ねる」の謙譲語であり、さらに「お」をつけてより丁寧にしています。
「お伺いします」は、自分の行動をへりくだることで、相手への敬意を示す日本語特有の表現です。

お伺いしますの基本的な意味

「お伺いします」には主に二つの意味があります。
一つ目は「訪問する」の意味で、相手の場所に自分が出向くことを丁寧に表現します。
二つ目は「質問する・尋ねる」の意味で、情報や意見を聞くときに相手を敬う気持ちを込めて使います。

例えば「明日、お伺いします」といえば「明日、御社に訪問します」という意味になります。
また「一点、お伺いしたいことがございます」といえば「一点、質問したいことがあります」という意図になります。

「お伺いします」が使われる場面

「お伺いします」は、訪問の約束や調整、相手への質問、承諾の確認など、ビジネスメールや電話応対、対面会話で広く使われます。
特に、上司や取引先など目上の人に対して失礼のない表現を心がける場面で活躍します。

また、丁寧な対応が求められる接客業やサービス業においても「お伺いします」はよく使われる表現です。
使い方を間違えると失礼になる場合もあるので、正しい使い方を身につけておきましょう。

「お伺いします」と他の敬語との違い

「お伺いします」と似た言い回しに「参ります」「伺います」「お聞きします」「お尋ねします」などがあります。
「参ります」は「行く」の謙譲語で、訪問の場合に使いますが、「質問する」場合には用いません。
「お聞きします」や「お尋ねします」は「質問」の意味で使いますが、「訪問」の意味はありません。

「お伺いします」は「訪問」「質問」どちらも丁寧に表現できる便利な言葉です。
シーンごとに適切に使い分けましょう。

お伺いしますの正しい使い方と例文

ここでは「お伺いします」を使う際の具体的な場面や例文、間違いやすいポイントを詳しく解説します。
正確な使い方をマスターしましょう。

訪問の約束・連絡で使う場合

「お伺いします」は取引先やお客様への訪問連絡でよく使われます。
ビジネスマナーとして、事前連絡やアポイント調整の際に丁寧な印象を与えることができます。

【例文】
・明日15時に御社へお伺いします。
・来週の会議には私が直接お伺いします。
・ご都合の良い日程にお伺いしたいのですが、ご希望はございますか？

質問・意見を尋ねる場合

「お伺いします」は、相手の意見・事情・考えを丁寧に尋ねたい時にも使います。
単なる「聞く」よりも、相手への敬意や配慮が強く伝わります。

【例文】
・一点、お伺いしたいことがございます。
・ご意見をお伺いしてもよろしいでしょうか。
・ご希望の納期についてお伺いします。

間違いやすい使い方・注意点

「お伺いします」は便利な表現ですが、使い方を誤ると二重敬語や不自然な表現になる場合があります。
「お伺いさせていただきます」は、本来「伺う」自体が謙譲語なので「させていただく」と重なるため、避けるのが無難です。

また、「お伺いします」は自分が動く場合や自分が質問する場合に使う言葉です。
相手の行動に対して使うのは誤用なので注意しましょう。

ビジネスシーンでの「お伺いします」活用術

ビジネスメールや会話で「お伺いします」をうまく使いこなすと、より信頼されるコミュニケーションが可能になります。
ここで活用ポイントやコツを解説します。

メール文例に学ぶ「お伺いします」

ビジネスメールでは「お伺いします」を使うことで、相手に配慮した丁寧な印象を与えられます。
訪問の連絡や質問の際は、前後の文章とのつながりや相手への敬意を意識しましょう。

【メール例文】
・来週水曜日にお伺いしたいのですが、ご都合はいかがでしょうか。
・貴重なお時間を頂戴し恐縮ですが、○○についてお伺いできれば幸いです。
・本件につきまして、ご意見をお伺いできましたら幸いです。

電話応対での使い方と注意点

電話応対でも「お伺いします」は大変有効です。
ただし、相手の聞き取りやすさや、誤解がないように明確に伝えることが大切です。

【電話例文】
・明日10時にそちらへお伺いします。
・一点、お伺いしたいことがございますが、今お時間よろしいでしょうか。
・ご都合をお伺いできればと存じます。

口頭での使い方と印象アップのコツ

対面で「お伺いします」を使うときは、相手の目を見て、はっきりと丁寧に伝えることがポイントです。
状況に応じて「本日はお時間をいただき、ありがとうございます。お伺いしたいことがございます」など、感謝や配慮の言葉を添えるとさらに好印象です。

ビジネス現場では、相手の立場や状況にも気を配りながら使うことで、信頼関係が深まります。
積極的に使いましょう。

「お伺いします」とセットで使う表現・言い換え例

「お伺いします」は他の表現と組み合わせることで、さらに丁寧な印象や柔らかい言い回しになります。
また、言い換え表現も知っておくとバリエーションが広がります。

「お伺いします」とよく使うセットフレーズ

・ご都合をお伺いします
・ご意見をお伺いします
・ご希望をお伺いします
・ご確認のためお伺いします
・ご要望をお伺いします
など、相手に直接尋ねたり、意向を確認する際によく使われます。

これらを自然な流れで文章に取り入れることで、格式ばかりでなく親しみやすさも演出できます。

言い換えができる表現一覧

状況によっては以下のような表現に言い換えることも可能です。
・お尋ねします
・お聞きします
・参ります（訪問時のみ）
・ご都合はいかがでしょうか
・ご意見をお聞かせください
・ご相談させていただければ幸いです

「お伺いします」より柔らかい印象や、より直接的な印象を与えたい場合に使い分けましょう。

間違えやすい表現に注意

「お伺いさせていただく」は、二重敬語にあたるため、避けた方がよいとされています。
また、「お伺いします」は自分が行動する場合に使い、相手の行動には使いません。

正しい敬語表現を身につけることで、ビジネスの場でも安心して使えるようになります。

まとめ

「お伺いします」は日本語の謙譲語の中でも特に使い勝手の良い表現です。
訪問や質問、意見を尋ねるときなど、ビジネスシーンから日常会話まで幅広く活用できます。

正しい意味や使い方、注意点や言い換え表現まで知っておくことで、より丁寧で信頼されるコミュニケーションが可能になります。
ぜひ本記事を参考に、「お伺いします」を効果的に使いこなして、円滑な人間関係を築いてください。