「ご周知ください」は、職場やビジネスの場面で「この内容を皆さんに広く知ってもらってください」「関係者に知らせてください」と依頼・指示する時によく使われる表現です。
しかし、日本語としてはやや不自然な敬語となるため、より丁寧で正しい表現やビジネスメールで使える言い換えを知っておくと、印象アップにつながります。
今回は「ご周知ください」の意味や使い方、
ビジネスで推奨される敬語・言い換え例、注意点を詳しく解説します。
「ご周知ください」は正しい敬語?
「ご周知ください」は「周知する(知らせて広く知ってもらう)」を「ご〜ください」とした形ですが、
厳密には「ご周知」は二重敬語に近い不自然な日本語です。
「周知」は名詞として「周知徹底」「周知事項」のように使うのが一般的で、
命令や依頼の際は「周知願います」「ご案内ください」「お知らせください」などがより自然な敬語となります。
間違えやすい例
・「関係部署にご周知ください。」(×やや不自然)
→「関係部署に周知願います。」(○正しい)
・「社内にご周知いただけますか。」(×)
→「社内にご案内いただけますか。」「社内にお知らせください。」(○)
ビジネスで使える「ご周知ください」の言い換え・おすすめ表現
社内連絡やビジネスメールで関係者への伝達を依頼したい場合は、
下記のような丁寧な敬語や定型表現に言い換えるのがおすすめです。
主な言い換え・敬語表現
・ご周知願います
・周知いただけますと幸いです
・ご案内いただきますようお願いいたします
・関係者へお知らせください
・ご共有願います
・情報展開をお願いいたします
・ご伝達くださいますようお願いいたします
これらは、相手への敬意や依頼の丁寧さをより的確に伝えられる表現です。
ビジネスメールでの例文
・「下記の件につきまして、関係各位への周知をお願いいたします。」
・「本件、社内にご案内いただきますようお願い申し上げます。」
・「ご関係者へお知らせいただけますと幸いです。」
・「全員に情報共有をお願いいたします。」
状況や社内の慣習に応じて、適切な敬語や表現を選びましょう。
「ご周知ください」を使う際の注意点とコツ
・ビジネスメールや社内連絡では「ご周知ください」はやや堅苦しく、
不自然に聞こえる場合もあるため、「周知願います」「ご案内ください」などが一般的です。
・複数人への連絡や展開を頼む場合は、「ご共有ください」「ご伝達ください」など
状況に応じた表現を心がけると伝わりやすくなります。
フォーマルな場面での例文
・「下記内容をご関係部署にご案内くださいますようお願い申し上げます。」
・「本件、全社に周知いただきますよう、よろしくお願いいたします。」
・「お手数ですが、皆様への情報共有をお願い申し上げます。」
まとめ
「ご周知ください」は、正しい敬語としては「周知願います」「ご案内ください」などに言い換えるのがビジネスマナーです。
社内・社外問わず、依頼や連絡には状況に応じた丁寧な日本語を心がけましょう。
言い換え表現 | 用途・ニュアンス |
---|---|
周知願います | ビジネス文書・社内連絡で定番 |
ご案内ください | 案内や説明を依頼したい時 |
ご共有願います | メールやチャットでの情報展開 |
ご伝達くださいますよう | フォーマルな場面・伝達依頼 |
お知らせください | 幅広い場面で使える丁寧な依頼 |