結論から申し上げますと:正しい意味とビジネス敬語での使い方・注意点

結論から申し上げますとは、ビジネスシーンで頻繁に耳にする表現です。
この記事では、その意味や使い方、似ている表現との違い、注意点などを丁寧に解説します。
ビジネスメールやプレゼンテーション、会議で役立つ具体例もご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

結論から申し上げますととは?意味と基本の使い方

ここでは結論から申し上げますとの語源や意味、使いどころを分かりやすく解説します。
ビジネスパーソンなら身につけておきたい表現です。

結論から申し上げますとの意味と成り立ち

結論から申し上げますとは、「まず最初に重要な答えや要点を伝えます」という意志を示す敬語表現です。
「結論から」とは、話の詳細や経緯よりも先に、最終的な結論を伝えることを意味します。
「申し上げますと」は「言う」の謙譲語「申し上げる」に接続助詞「と」がついた形で、丁寧かつ謙虚に自分の意見や判断を述べる際に使われます。
このフレーズを用いることで、相手に話の本筋を早く伝えたいという配慮が表現されます。

ビジネスシーンでの基本的な使い方

ビジネスの現場では、会議やメール、報告の場面で「結論から申し上げますと」を使うことが多いです。
例えば、上司やクライアントに説明する際、先に結論を伝えることで、相手が話の全体像を把握しやすくなり、時間短縮や誤解防止にもつながります。
具体的な使い方としては、「結論から申し上げますと、今回のプロジェクトは予定通り進行しております」や「結論から申し上げますと、A案をおすすめいたします」などがあります。
このように、結論を先に提示することで、話の流れが明快になり、ビジネスコミュニケーションが円滑に進みます。

どんな場面で使うべきか?推奨シーンを紹介

結論から申し上げますとは、特に以下のような場面で使うと効果的です。
・会議や商談で、要点を端的に伝えたいとき
・複数の選択肢から最適な案を推奨するとき
・上司や取引先など、目上の方への報告時
・議論が長くなりそうなとき、先に結論で方向性を示したいとき
これらの状況で使えば、相手の理解を助け、信頼感や効率性につながるでしょう。

似ている表現との違いと使い分け

「結論から申し上げますと」と混同しやすい表現や、近しいニュアンスを持つ言い回しについて、違いや使い分けポイントを解説します。
ビジネスシーンで表現を使い分けられると、よりスマートな印象を与えます。

「結論から言いますと」「結論から先に申し上げます」との違い

「結論から言いますと」は「申し上げますと」よりもややカジュアルで、目上の方や取引先には不向きです。
一方で「結論から先に申し上げます」は丁寧ですが、やや冗長な印象を与えることがあります。
最もビジネス敬語として適切なのが、「結論から申し上げますと」です。
相手やシーンに応じて適切な表現を選ぶことで、より円滑なコミュニケーションが可能です。

「要点から申し上げますと」との違い

「要点から申し上げますと」は、複数のポイントの中の主要な部分を伝えるニュアンスです。
「結論から申し上げますと」は、最終的な答えや判断を端的に伝える表現です。
どちらも丁寧な敬語ですが、話の目的や伝えたい内容によって使い分けることが大切です。

英語表現との比較

英語で似た意味を持つ表現には、「To conclude,」「In conclusion,」「To sum up,」などがあります。
しかし、日本語の「結論から申し上げますと」のほうが、相手に対する配慮や敬意を強く表現します
英語よりも丁寧に答えを先に示したいときに、日本語特有のこの表現が活躍します。

「結論から申し上げますと」の正しい使い方と具体例

ここでは、ビジネスメールや会話で実際に「結論から申し上げますと」をどのように使うのか、具体的な例文やポイントを詳しく解説します。

ビジネスメールでの使い方・例文

ビジネスメールでは、相手が一目で内容を把握できるよう、冒頭に「結論から申し上げますと」を入れるのが効果的です。
例えば「結論から申し上げますと、A案を採用したいと考えております。ご検討のほどよろしくお願いいたします。」
このように、結論をはっきりと伝えたうえで、補足説明や依頼に続けると、伝わりやすく丁寧な印象になります。

会議やプレゼンでの使い方・例文

会議やプレゼンテーションの場では、長い説明や議論の前に、「結論から申し上げますと、◯◯です」と述べることで、話の目的や方向性を明確にできます
例:「結論から申し上げますと、現時点での課題はA点に集中しております。詳細についてはこれからご説明いたします。」
こうすることで、会議参加者の注意を引き、効率的な進行が可能です。

使う際の注意点・避けるべきケース

「結論から申し上げますと」は便利なフレーズですが、使いすぎると機械的で冷たい印象を与えることがあります。
また、すでに結論が明らかな場合や、カジュアルな会話ではやや堅苦しく不自然に感じられることも。
TPO(時と場合、相手)を考えて使うことが大切です。
必要以上に多用しないよう気をつけましょう。

誤用例とよくある疑問

「結論から申し上げますと」の誤用例や、よくある疑問についても詳しくまとめました。
初めて使う方や迷いがちな方は、ぜひご参照ください。

間違いやすい使い方

「結論から申し上げますと」を使う際、文脈や語尾が不適切だと不自然になってしまいます。
例えば、「結論から申し上げますと、よろしいですか?」や、「結論から申し上げますと、どう思いますか?」といった使い方は誤りです。
この表現は、自分の意見や判断、事実を述べる場面に限って使いましょう

「申し上げます」と「申します」の違い

「申し上げます」は「申します」よりも謙譲語の度合いが強く、より丁寧な表現です。
ビジネスシーンや目上の方には「申し上げます」を使うのが無難です。
「申します」は自己紹介や簡易な報告には使えますが、重要な発言や公式な場面では「申し上げます」を選びましょう。

結論を述べずに使ってしまうケース

「結論から申し上げますと」と言いながら、結論が曖昧だったり、結論を述べずに詳細説明に入ってしまうのは避けましょう。
このフレーズの後には、必ず明確な結論や主張を続けることが大切です。
相手に誠実でわかりやすい説明を心がけましょう。

まとめ

結論から申し上げますとは、ビジネス敬語として非常に便利で、要点をわかりやすく伝えるための定番フレーズです。
使い方や場面、他の表現との違い、注意点をきちんと理解し、正しく使うことで、相手に信頼されるコミュニケーションを実現できます。
ぜひ日々のビジネスシーンで活用してみてください。

項目 説明
意味 話の要点や結論を先に伝える敬語表現
使う場面 会議、メール、報告、プレゼンなど
似た表現 結論から言いますと、要点から申し上げますと
注意点 多用しすぎない、必ず結論を明確に述べる
英語表現 To conclude, In conclusion, To sum up

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