連絡いたしましたの意味・使い方・例文｜ビジネスメールでの敬語表現

「連絡いたしました」はビジネスメールから日常会話まで幅広く使われる表現です。
今回はこの言葉の意味や使い方、似た表現との違い、よくある誤用や注意点などについて、わかりやすく解説します。
正しい敬語表現を身につけて、信頼されるコミュニケーションを目指しましょう。

連絡いたしましたの基本的な意味とは

「連絡いたしました」は、自分が相手に何らかの情報を伝えた・知らせたことを丁寧に報告する表現です。
特にビジネスメールやフォーマルな場面で、相手に敬意を示しながら用いる敬語表現となっています。

「連絡いたしました」の構成と敬語レベル

「連絡いたしました」は、「連絡する」の謙譲語「連絡いたす」に過去形の「～ました」がついた形です。
この表現は、自分の行為（連絡すること）を控えめに述べ、相手への敬意を表す謙譲語です。
社内外を問わず目上の人や取引先とのやり取りでよく使われます。

例えば「本日ご依頼いただきました内容について、先方に連絡いたしました。」のように、
自分が行動したことを丁寧に伝える際に用います。

「連絡しました」との違い

「連絡いたしました」と「連絡しました」はどちらも過去形ですが、「いたしました」が加わることでより丁寧でフォーマルな印象を与えます。
「連絡しました」は一般的な丁寧語表現ですが、目上の方や取引先など、より敬意を払いたい場面では「連絡いたしました」を選びましょう。

カジュアルな社内連絡や親しい間柄なら「連絡しました」でも問題ありませんが、
ビジネスマナーとしては「連絡いたしました」を使うことで、より信頼感を与えられます。

ビジネスメールでの適切な使い方

ビジネスメールでは、「連絡いたしました」を以下のように文中で用いると自然です。
例：「ご依頼いただきました内容につきまして、先方へ連絡いたしましたのでご報告いたします。」
「～いたしましたので、ご確認をお願いいたします」など、結果報告や進捗連絡の際によく使われます。

また、文頭に「お世話になっております」などの挨拶とともに使うことで、より丁寧な印象を与えます。
「ご指示いただきました件、担当者へ連絡いたしました。進捗があり次第ご連絡いたします。」など、
状況の変化や次の行動を合わせて伝えるのもポイントです。

連絡いたしましたの使い方と具体例

ここでは「連絡いたしました」のよく使われるシーンや具体的な例文を紹介します。
自然な敬語表現を身につけて、ビジネスシーンでしっかり活用しましょう。

社内外での報告・進捗連絡

「連絡いたしました」は、誰かに頼まれて別の担当者や外部関係者へ連絡したことを伝える際によく用いられます。
たとえば、「お客様に連絡いたしましたので、折り返しのご連絡をお待ちください」や「本日、取引先へ連絡いたしました」といった形です。

このような表現は、進捗状況の共有や、指示の実行報告、対応の証明として役立ちます。
相手に安心感や信頼感を与え、スムーズなコミュニケーションにつながります。

依頼や指示内容の実施報告

上司や取引先から何か依頼や指示を受けた際、
「ご指示いただきました件につきまして、担当者へ連絡いたしました。」
「ご依頼の件、先方に連絡いたしましたのでご確認ください。」
といった具合に、丁寧に実施報告するのが一般的です。

このときも、単に「連絡しました」とするより「連絡いたしました」とすることで、より丁寧な印象となります。
ビジネスメールのマナーとして、積極的に使いたい表現です。

社外メール・取引先へのご案内

取引先やお客様に対して何かを伝えた後、
「関係各所へ連絡いたしましたのでご安心ください」
「本日、担当部署へ連絡いたしました。ご対応まで今しばらくお待ちください」
といった文脈でもよく使われます。

特にトラブル時や緊急時の対応報告、納期や日程調整などの場面では、迅速かつ丁寧な敬語表現が信頼を築く上で重要です。
「いたしました」をつけることで、きちんと対応した姿勢を伝えられます。

「連絡いたしました」に関する注意点とよくある誤用

「連絡いたしました」を使う際にはいくつか注意点があります。
また、似た表現との違いについても確認しておきましょう。

「ご連絡いたしました」は二重敬語？

「ご連絡いたしました」と書く場合がありますが、
「ご連絡」は「連絡」に敬語の接頭語「ご」をつけた尊敬語、
「いたしました」は謙譲語となるため、二重敬語と指摘されることもあります。
ただし、ビジネスメールでは慣習的に使われることが多く、
失礼には当たりませんが、より正確を期すなら「連絡いたしました」と使い分けるのがおすすめです。

特にフォーマルな文書や公式文書では、過度な敬語の重複を避けるほうが無難です。

「ご連絡させていただきました」との違い

「ご連絡させていただきました」は、「させていただく」という許可・恩恵のニュアンスを含む謙譲語です。
「連絡いたしました」よりもさらにへりくだった表現となりますが、
過度に使いすぎるとくどい印象を与えてしまうこともあります。

使い分けとしては、通常の業務連絡や進捗報告なら「連絡いたしました」、
特別な許可を得て連絡した場合や、相手の厚意への感謝を伝えたい場合は「ご連絡させていただきました」とするのが自然です。

間違った使い方・意味の取り違えに注意

「連絡いたしました」は、あくまで自分が相手または第三者に何かを知らせたことを丁寧に伝える表現です。
「相手から連絡をもらった」という意味では使えませんので注意しましょう。

また、カジュアルなメールやチャットで多用すると、堅苦しい印象になることも。
状況や相手に応じて、使い分けることがビジネスシーンでの適切な敬語運用です。

「連絡いたしました」と併用できる便利なフレーズ

「連絡いたしました」は単独で使うだけでなく、他のビジネスフレーズと組み合わせて使うことで
より自然で丁寧なメール文面を作ることができます。

「ご確認ください」「ご報告いたします」などの併用

「連絡いたしました」の後に、
「ご確認ください」「ご報告いたします」「ご対応をお願いいたします」などのフレーズを付け加えると、
文章がよりスムーズで丁寧な印象になります。
例：「先方に連絡いたしましたので、ご確認いただけますと幸いです。」

こうしたフレーズを組み合わせることで、相手への配慮や気遣いを表現できるため、ビジネスマナーの観点でもおすすめです。

「進捗があり次第ご連絡いたします」

連絡した後のフォローアップや、今後の対応についても付け加えると、
より誠実で信頼感のある印象を与えます。
「進捗があり次第ご連絡いたします」「何か変更がありましたら再度連絡いたします」のように
今後の対応を伝えることで、相手も安心して待つことができます。

このように、「連絡いたしました」は他の敬語表現と柔軟に組み合わせて使うことがポイントです。

「お手数ですが」「ご迷惑をおかけしますが」とのセット利用

何か依頼やお願いを伝える際や、手間をかける場合は、
「お手数ですが」「ご迷惑をおかけしますが」などのクッション言葉と併用すると、
より丁寧で配慮のある印象となります。
例：「担当者に連絡いたしましたので、お手数ですがご確認ください。」

ビジネスメールでは、相手の負担や手間を意識したフレーズを加えることがマナーアップのコツです。

まとめ｜「連絡いたしました」を正しく使いこなそう

「連絡いたしました」は、ビジネスシーンで幅広く使える丁寧な敬語表現です。
「連絡しました」よりもフォーマルで、目上の方や取引先とのやり取りで信頼感を高めることができます。

正しい意味や使い方を理解し、状況や相手に応じて使い分けることで、
円滑なコミュニケーションと良好なビジネス関係を築くことができるでしょう。
メールや会話で積極的に活用し、ワンランク上のビジネスマナーを身につけましょう。