務めさせていただきますの意味と正しい使い方、例文や類語も徹底解説

ビジネスメールやあいさつでよく使う「務めさせていただきます」。
この言葉の正しい意味や使い方、よくある誤用について詳しく解説します。
本記事を読めば、「務めさせていただきます」を安心して使いこなせるようになります。

目次

務めさせていただきますとは?意味や特徴を徹底解説

「務めさせていただきます」は、ビジネスシーンで頻繁に目にする丁寧な表現です。
この言葉は、何かの役割や仕事を自分が引き受ける際にへりくだって伝える敬語表現として使われます。
「自分が役目を果たすことを、相手の許可や恩恵で実現できる」という謙譲の気持ちが込められています。

ビジネスメールや会議での自己紹介、また新しいプロジェクトやポジションに就任したときなど、改まった場面で使うのが一般的です。
「就任のご挨拶」「担当のご案内」など、正式な通知や表明にもよく用いられます。

「務める」と「仕える」「担当する」との違い

「務める」は、ある役割や責任を果たす、職務を遂行する意味合いが強い言葉です。
例えば「部長を務める」「司会を務める」など、そのポジションの主要な任務を担うニュアンスになります。
対して、「仕える」は主に人や組織に対して忠実に奉仕する意味が強く、「担当する」は具体的な役割やタスクを分担して担う場合に使われます。

「務めさせていただきます」は、相手や組織への配慮や敬意を含みつつ自分の責任感を示す表現であり、よりフォーマルな場面にふさわしい言い回しとなります。

「務めさせていただきます」の正しい使い方と例文

「務めさせていただきます」は、自分がその役割を担うことになったときに、謙虚な気持ちを表すために使います。
例えば、新しいプロジェクトのリーダーに任命された際のあいさつで、「プロジェクトリーダーを務めさせていただきます、〇〇と申します」といった使い方が一般的です。

他にも、「このたび、営業部長を務めさせていただくことになりました」や、「司会を務めさせていただきますので、よろしくお願いいたします」など、多様な場面に対応できます。
誰に対しても敬意を払い、自分の立場を控えめに表現するためのフレーズです。

ビジネスメール・あいさつ文での具体的な用例

ビジネスメールやあいさつ文で「務めさせていただきます」を使う場合は、主に「自己紹介」や「就任あいさつ」で使われます。
たとえば、「このたび、開発部のマネージャーを務めさせていただくこととなりました。」と書けば、新しい役職に就く謙虚な気持ちや意欲が伝わります。

また、社内外の会議やイベントでの開会のあいさつに「本日、司会を務めさせていただきます〇〇です。どうぞよろしくお願いいたします」と述べると、丁寧で礼儀正しい印象を与えます。

「務めさせていただきます」の類語や言い換え表現

「務めさせていただきます」には、他にも似たような意味を持つ敬語表現がいくつかあります。
場面や相手に応じて言い換えることで、より豊かな表現が可能となります。

「担当させていただきます」との違いと使い分け

「担当させていただきます」は、具体的な業務やタスクを割り当てられた際によく使うフレーズです。
「務めさせていただきます」が役職や重大な役割を担う場合に使われるのに対し、「担当させていただきます」は日常業務や小さなプロジェクトなど、より限定的な範囲での役割を表現します。

たとえば、「本案件を担当させていただきます」など、具体的なタスクや業務に対して用いると自然です。
一方で、組織のポジションやイベントの進行役など、責任や権限が大きい場合は「務めさせていただきます」が適切です。

「任命されました」「拝命しました」との使い分け

「任命されました」は、役職やポジションに正式に選ばれた事実を伝える際の表現です。
一方、「拝命しました」は、より謙譲語のニュアンスが強く、上位者から役割を与えられたことに対して深い敬意を示します。

「務めさせていただきます」は、自分がその役割を引き受けることへの謙虚な姿勢や意欲を表すため、任命の事実だけでなく、今後の心構えや意気込みも伝えたい場合に適しています。

「お引き受けいたします」「お力添えいただきながら」などの敬語表現

「お引き受けいたします」は、依頼された仕事や役割を自ら引き受ける際に使う丁寧語です。
また、「お力添えいただきながら、精一杯努めてまいります」など、周囲の協力を願う表現と組み合わせることで、謙虚さや協調性をさらに強調できます。

「務めさせていただきます」は単体でも丁寧ですが、こうしたフレーズと併用することで、より誠意ある印象を相手に与えることができます。

「務めさせていただきます」の注意点とよくある誤用

丁寧な表現である「務めさせていただきます」ですが、使い方を誤ると逆に不自然になったり、失礼に感じられる場合もあります。
ここでは、よくある誤用や注意すべきポイントを解説します。

二重敬語や過剰なへりくだりに注意

「務めさせていただきます」は十分に謙譲語ですが、これにさらに「させていただきます」を重ねた二重敬語や、「させていただいております」などの過剰な表現は避けましょう。
たとえば、「務めさせていただいております」は過度に丁寧すぎて、かえって不自然な印象になることがあります。

相手に誠意や敬意を伝えることが大切ですが、適切な敬語レベルを意識し、バランスの良い表現を選びましょう。

使用シーンを間違えないことが重要

「務めさせていただきます」は、正式な場面やかしこまったシーンで使うのが基本です。
日常会話やカジュアルなメールなど、あまり形式を重んじない場面では、逆に堅苦しく感じられることもあります。

また、自分の意志で何かを始めるときや、誰かの了承を得る必要がない場合には使わないようにしましょう。
役職や大きな役割、新しい担当業務を引き受けたときなど、適切な場面で活用することがポイントです。

自分本位な印象にならないように

「務めさせていただきます」は謙譲語ですが、単に自分の意気込みを強調するのではなく、相手や組織の期待や信頼に応える姿勢を込めて使うことが大切です。
「精一杯務めさせていただきます」や「皆さまのお力添えを賜りながら務めさせていただきます」など、協調性や感謝の気持ちも添えると、より良い印象を与えることができます。

単なる決意表明にとどまらず、相手やチームに配慮した文章に仕上げることが、ビジネスシーンでの信頼感につながります。

まとめ:務めさせていただきますを正しく使いこなそう

「務めさせていただきます」は、ビジネスマナーとして不可欠な敬語表現です。
役職や新しい仕事を引き受けるときに、相手への敬意と謙虚な姿勢を伝えるために使われます。

正しい意味や使い方、類語との違い、そして注意点を理解しておけば、どんなビジネスシーンでも安心して活用できます。
ぜひこの記事を参考に、あなたも「務めさせていただきます」を上手に使いこなしてください。

表現 意味・ニュアンス 使用シーン
務めさせていただきます 役職や役割を謙虚に引き受ける 就任あいさつ、自己紹介、正式な通知
担当させていただきます 業務やタスクを丁寧に担当する タスク割当、日常業務の案内
拝命しました 上位者から役目を与えられたことを強調 役職就任時の正式な通知
お引き受けいたします 依頼された仕事を引き受ける敬語 依頼業務の受諾

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